鞍馬寺

所在地 京都府京都市左京区鞍馬本町1074
祭 神 千手観世音菩薩、毘沙門天王、魔王大僧正(護法魔王尊)
ご利益

生き抜くための活力、諸願成就

天狗さまに会えると期待を膨らませて鞍馬まで来たわけです。思惑は見事に当たり、さっそく鞍馬駅前で巨大な天狗面とツーショット。いかにも観光客相手のトラディショナルで安易な形式美(失礼)がなんとも嬉しく自然に笑みがこぼれます。しかも「きらら」というパノラミック電車(座席が窓に向いている)に乗れ、途中の景色も楽しめました。かなりラッキーか。

鞍馬山は山そのものが鞍馬寺の境内であり自然公園となっています。もちろん確固たる歴史を持ちますが、昭和22年からは鞍馬弘教という新興宗教の総本山になっています。二王門がありとなっていますが火祭りで有名な由岐神社もある。竜王もいらっしゃるし、さらに奥の魔王殿に祀られている魔王大僧正は金星から来臨した尊天だから、この山のスケールは宗教宗派を超越した宇宙規模なのです。

かなり恐ろしい霊的スポットかナと覚悟していたものの意外に人出が多い。騒がしいことはなかったが寂しい雰囲気も全くありませんでした。それでもさすがに木々の鬱蒼とする「僧正が谷」あたりまで行くと「さもありなん」というムードが漂いはじめ、各堂の礼拝所にはパワースポット巡りの「霊女」たち…とでも呼んだらよいのでしょうか…がいつまでもいつまでもジッと座って瞑想に耽っているのでありました。彼女たちは比較的若く、一人旅の方が多いのですが…まぁあまり余計な心配はやめておきましょう。

左が仁王門、手前写真が金堂。その途中に由岐神社があるが、ここまでは一般的な観光スポット。ふう〜んという修学旅行気分で通りすぎた。ただ、「魔王之碑(中写真)」を見たときは、「うわ〜やっぱりいるんだぁ」と、さすがに胸が高まった。普通、祭神が「魔王」なんて考えられない。
この大杉権現堂あたりから不動堂、魔王殿あたりを僧正が谷とよぶ。この堂の中に礼拝できるようベンチが数列並んでいるが、そこにパワーを得ようとジッと座っている若い女性がいる。何故かそちらのほうが恐ろしい…まさか藁人形なんて持っていないであろうが。少し離れた杉の幹に子供たちの手作り絵馬がぶら下がっていた。遠足できたのだろうか、これを見たらホッとした。

目的地の奥の院。じつは拝殿で、その奥に小さなお社(やしろ)があってそこに魔王尊は祀られている。やはり拝殿には数人の「霊女」が瞑想していてバシャバシャと写真を撮るには気が引けた。しかたなく拝殿横の柵の隙間から撮らせていただいた。

『天狗の研究』で名高い知切光歳氏によると魔王大僧正とは天狗たちの総帥で、その配下にあの有名な鞍馬天狗=鞍馬山僧正坊がいる。さらにその下に鞍馬山十天狗神がおり、最終的には山中の木陰、草むら、木の葉の露にまで天狗が宿るとまでいわれているのだ。つまり魔王大僧正はそこいらの天狗とは格が違うらしい。
鞍馬山では義経(牛若丸)に武芸を伝授したのは鬼一法眼(きいちほうげん) という武芸の達人だったらしく、彼を祀った社もある。いずれにせよ法眼は限りなく天狗に近い修験者でもあったのだろう。
左写真は義経も通ったであろう木の根道。右は歌川国芳筆「鞍馬牛若丸図」の部分。これが「650万年前、金星より地球の霊王として天降り地上の創造と破壊を司る護法魔王尊(鞍馬寺パンフレットより)」だろうか。

HOME  NEXT  BACK  MAIL