四天王門 周辺(広庭)

所在地 薬王院境内(高尾山1号路)
祭 神

飯縄大権現、弘法大師、大小天狗、八大龍王、十二神将、うすさま明王、めざめ石

ご利益 金運向上、良縁結び、福寿円満、除災招福、学業成就

高尾山薬王院の四天王門をくぐると正面に手水場があり、右にいくつかのお堂が並び、左に護摩受付所や護摩を待つ参拝者の休憩室などがあります。
  景色も良いし売店やトイレなどもあり、ここでブラブラするのも結構楽しいかも知れません。季節になれば杉の高い梢に着生した「セッコク」に焦点を固定した望遠鏡などが設置されて可憐な花も観賞できます。じつは、夕方になると「ムササビ」も見られることがあります。

この広場でまず目を引くのは二体の大きな天狗像ですが、他にもじっくり見てみると何だか不思議な像や物体が溢れています。それぞれ所以をたどるとなかなか興味深いものがあります。

私は、高尾山でまず目を引くのは「おみくじ」だと思っています。じつにさまざまなおみぐじが境内のあちらこちらで販売しています。この広場だけでもいくつもの「運試し」ができます。逆にいうと、どんな人達が多く参拝しているかのバロメーターにもなるのです。そのうち外国人向けのおみくじも登場するのではないでしょうか。

信徒休息所(護摩受付所)裏のトイレには「烏枢沙摩(うすさま)明王」と書かれた貼り紙があります。像も図像もありませんが、この明王は不浄と障害を取り除く力を持った神様(正確には仏さまですが)です。せっかくですから探してみてください。

つい最近鎮座した大天狗(鼻高天狗)と小天狗(烏天狗)の大きな像です。上の写真では大きさがわからないと思いますが両像の真ん中に奉納されている一本歯の下駄もかなり大きい。今年になって垣(柵)が奉納され、台に乗って撮影することは出来なくなりました。
近年、薬王院は「修験の寺」としてのイメージが固定されてきたせいか 、天狗パワーによる寺起こしに力を注いでいるようです。
天狗について詳しく知りたい方は中学生からの質問(高尾山の天狗について)に答えるをご覧下さい。

八大龍王堂。仏法を守護する八大龍王は、もともと雨や水の神です。この龍王が住んでいる宮殿がご存知竜宮城。高尾山では福寿・円満の神様として祀られていますが足元には水が流れており、この水でお金を洗うと資本金として増えるというシステムになっています。龍王は弁財天とも深い関係にあるので、鎌倉の銭洗い弁財天に倣ったのでしょう。平成五年の建立。

左写真は龍王堂の背面に祀られているので目立ちませんが、いかつい龍が看板を持っているようで、なかなか可愛いです。右は龍王界一のイケメン、婆伽羅(しゃから)龍王。この娘は青龍権現として蛇滝に祀られています。

倶利伽羅(くりから)堂には不思議でちょっとエロチックな像があります。じつは中に立っているのは不動明王が持つ剣で、それに二匹の龍が絡んでいるわけです。
これは龍が交尾をしている姿ともいわれ、それゆえこの神様は除災招福のみならず、「縁結び」にご利益ありと信じられており、ここには「恋みくじ」が置かれています。思わず引いてみたくなりますね。私の場合は研究のためですが…
平成九年の建立。八大龍王堂と共に第三十二世隆玄貫首の発願で、どうも若い人達を呼び込む作戦のようです。

修行大師堂。空海(弘法大師)は真言密教の開祖です。
山内や境内のあちらでもこちらでも弘法大師が祀られていますが、この木像はなかなか立派です。
学業成就を願う人が多く参拝しています。写真には写っていませんが足元には超ビッグな五鈷杵(ごこしょ=法具)が奉納されています。
しかし、こういろいろな神仏が集まっていますと薬王院に参拝するときはお賽銭用の小銭をたくさん用意しておかねばなりませんね。
納札堂に祀られた飯縄大権現木像。小さな像で、なかなか可愛い。よく見ると髪の中に小さな蛇がとぐろを巻いています。
これは弁財天と宇賀神をあらわしたものです。前に置いてある鏡は本来、神が降臨するための神鏡でよく神社で見かけるものですが、じつは薬王院は神仏混交の寺なのです。
注意してみると鳥居や注連縄(しめなわ)、榊(さかき)などもあちらこちらで見かけます。

十二神将(じゅうにしんしょう)とお守り木札。十二神将とは護法善神といわれる天部の神々で、十二夜叉大将、十二神明王(じゅうに・やしゃたいしょう、しんみょうおう)ともよばれており、薬師如来を守護する12体の武神のことです。
十二支(方角や生まれ年)とも結び付けられて庶民から信仰され、頭上に十二支の動物を戴く像もあります。中でも子(ね)の神である金毘羅大将は有名ですからご存知の方も多いでしょう。

しかしなぜ高尾山に? となりますと、薬王院の名のごとく、ほんらいの高尾山のご本尊は飯縄大権現ではなく、薬師如来だったからです。したがいまして一回引退した神々を引っぱり出した、といえないこともありません…。

いつの間にかこんなものが出来ていました。これは山伏や僧の持ち物である錫杖(しゃくじょう)という杖の巨大なものです。台に開けられた大きめな穴に差し込まれているだけなので、鉄輪を揺らして音を出すことが出来るようになっています。
錫杖は本来、杖のほかに武器や動物除けとしても使われていたようです。
向こうに見える屋根は手水場、その奥は四天王門です。

写真には写っていませんが、この広場の谷側の見晴らしの良い場所に井田誠一の歌詞碑があり、その前に立つと「♪も〜しもしベンチでささやくおふ〜たりさん」と、戦後に大ヒットした『若いお巡りさん』が自動的に流れる仕組みになっています。

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