洗心七福神・石仏群

所在地 高尾山6号路 洗心橋脇
祭 神

地蔵菩薩、不動明王、十一面観音、番外鶴山大師(弘法大師)、庚申塔(青面金剛)、
七福神(大黒天、恵比寿、毘沙門、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋)

ご利益 諸願成就(何でもアリ)

ケーブルの清滝駅を右に見て6号路に入りますと、ほどなく右手に石像群があります。
ここにはかつて洗心禅寺というお寺があったそうで、ここの石像群はそこにあったものを一カ所にまとめたのではないかと思われます。
座像、立像のお地蔵さまが9体、ほかにも不動明王(2体)、十一面観音、お大師さま、庚申塔(青面金剛)、などが祀られていますが、何といっても目を引くのは、結構ユニークなお顔をして横一列に可愛らしく並んでいる七福神の像です。

七福神は仏教の神様もいますが、どちらかというと民族信仰としての神様たちで、細かくいえば道教、神道にも係わっています。庚申信仰も道教の影響が強く、あまり仏教のイメージは感じさせません。

ましてや立像のお地蔵となりますと、研究者によっては塞の神(村はずれや辻に祀られて悪鬼悪霊の侵入を防ぐ)と同一の働きをすると見ています。つまり金精様の代わりというわけです。
…もちろん、祀られている場所によっては、子供達の守り神とか、子供の供養など(現在ではこちらが一般的な信仰スタイルですね)、その意味やお役目もそれぞれです。

とにかく、ここの一角には日本人的宗教観がびっしり詰め込まれています。
おめでたく、ありがたい神さま仏さまなら片っ端から拝んでしまう「日本教」の精神があるわけです。ここには忘れかけられている「日本人の慎ましい、神仏に対する親しみと畏れ」が残っているともいえましょう。

ご熱心な信者(というより、神仏愛好家と呼んだ方がふさわしいでしょうか)がご丁寧に片っ端から石仏に赤い帽子をかぶせたり前掛けを掛けたりしています。
微笑ましく、感心させられることしきりですが、像をよく見るためにはちょっと邪魔に感じる場合もあります。ゴメンナサイ。
いずれにせよ、ここの七福神たちは、かなりユニークなお顔をしていらっしゃるので、一見の価値はあります。

ちゃんちゃんこをしている不動明王。
一見しておわかりのように、この像が奉納されたのはつい最近です。
わずかに「くの字」になっているポーズといい、なかなか味のある像です。

庚申塔(青面金剛)にまで赤い帽子が被されているのにはびっくりです。
庚申信仰については定説が無く、いろいろな解釈があります。一般的には村などの講(同一の神仏を信仰する仲間)単位で祀られており、六十日ごとの庚申(かのえさる)の夜、この像の前に講の仲間が集まり、夜通し話をしたり、飲食を共にしていたそうです。
三尸(さんし)という人の体内に棲む虫が庚申の夜に天に昇って、その人の罪業を天帝に密告するので、それを妨害するために寝ないで過ごすという説は、中国から渡ってきた習俗といわれています。
一方、それとは関係なく、日本独自の習俗であるという説もあります。これに関しては現在学習中なので細かい説明は省略します。
いずれにせよ、塔のタイプもさまざまで、「庚申塚」などの文字だけが彫られているもの、猿、月日、鶏、悪鬼などが彫り込まれているもの、「猿田彦」という文字がが彫られているもの(猿の像の場合もある)、そして、この石碑のように 青面金剛とよばれる仏さまが彫ってありものなどがあります。
よく観察すると興味がつきません。

これは十一面観音像。観音様にもいろいろなタイプがあります。
十一面観音とは、頭の上に十一の顔を持ちます。それぞれ慈悲などの仏相あらわしているそうですが、この石像では、細かい表情までは判明できません。
民衆信仰では無病息災、延命長寿、商売繁盛、家内安全などの神様とされています。お顔が多い分、ご利益も万能と信じられたのでしょう。
しかし、この赤い帽子には、ちょっと無理がありますね。

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