岩屋大師

所在地 高尾山6号路
祭 神

弘法大師、地蔵尊

ご利益 諸願成就、先祖供養

激しい風雨の中、弘法大師が高尾山での修行を終えて山を降りていると病気で難儀している母子に遭遇します。
気の毒に思った大師さまが祈りを捧げるとここの岩が崩れ、岩屋が現出しました。母子はそこに避難して難を逃れたということです。
このような言い伝えは全国にあるものですが、それは、偉いお坊さまがこの地を訪れて奇跡を起こした、と皆が夢見たり、自慢した結果です。
詳しくは「TAKAO 不思議ばなし」の第六話「お坊さなの残した不思議」をご覧ください。

ここ岩屋大師は韓国系や中国系の方の信仰が篤く、一種独特な雰囲気に満ちています。
つまり、仏具がキンキラで、よく掃除もなされているのですが、どうもその場に掃除道具なども置いてあり、悪くいえば「霊場の私物化」的な雰囲気が漂っているのです。
決して悪いこととは思いませんが、どうにも日本人への排他的なムードは拭えません。しかも韓国式では像の前で、椅子などに座ってじっと瞑想するように祈るのです。ですから、ちょっと近寄りがたく感じる時もありました。ところが過日、下に記した内容を知ったとき、この考えは間違っていることを知らされた次第です。

以前まではハングル語の紙(案内の言葉)が貼ってありました。
内容は「この場所は宗祖弘法大師様をお祭りしている神聖な場所です。お参りした後には、必ず蝋燭とお香の火を消し、ご自分で飲食物をきちんと持ち帰って行かれるようお願いします。蝋燭とお香の火をそのまま放置すると、山火事の原因となりますし、飲食物は腐り、衛生上良くありません。また、ゴミも燃やさないでください。この場所は、あなたにとって心であり、また心の家でもあります。お帰りになる時は、きれいに清掃して行かれるようお願いします。神は、必ずあなたのされる事を見ておられます。」これは高尾パークボランティア会員・伊藤さんのご子息による訳です。

韓国の方が弘法大師を崇拝されているとは知りませんでした。また、ある人によれば、この場所は朝鮮民族の聖地である「白頭山」に雰囲気が似ているということです

6号路を進むと錫杖をかたどった石碑が建っていて、そこには「高尾山琵琶滝水行道場」と彫られています。ここで路が二手に分かれており、左が6号路になり、ここからいよいよ山道に差しかかります。しばらく行くと山側に小さな祠があり、中に小さなお地蔵さまが祀られています。
韓国の信者の方が奉納された祠で、中にちゃんと箒が下がっています。水量の多い時には、この下から水が湧き出していますが、飲料には適していません。

岩屋大師には左右に祭場があります。これは右の岩窟で、本来の岩屋大師です。中には二体の弘法大師像が祀られています。残念ながら、実際に弘法大師がここを訪れたという確証はは残っていません。

こちらは向かって左側の窟ですが明らかに人工的な窟です。
やはり、韓国の方が建立されたようで、上記のように掃除道具なども一緒に入っています。
私が話した韓国の方の話によりますと、韓国には山が好きな方が大変多いそうです。ここの場所では戦時中、強制労働などで犠牲になった同胞のために鎮魂・瞑想されている方もいると言っていました。
ただ、こちらに祀られている像は弘法大師ではなく、お地蔵さまです。

まだボランティアの会員になる前ですから、あまり土地勘の無い頃でした。
人気の途絶えた山を下っているうちに、真っ暗になってしまったことがあります。
ここに差しかかると数本のろうそくが灯っていて幻想的でした。
そして、自分の位置が確認できてホッとした覚えがあります。

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