赤坂 豊川稲荷

所在地 東京都港区元赤坂
祭 神 荼枳尼(ダキニ)真天
ご利益 五穀豊穣、商売繁盛

じつは、お稲荷さんとよばれる神様には二系統あって、一つは日本古来の穀物神(一般にお爺さんの姿=稲荷神=倉稲魂神)を祀る伏見稲荷系と、もう一つは仏教の神様ダキニ天(一般に女神の姿)を祀る豊川稲荷系です。
つまり赤坂の豊川稲荷は、愛知県豊川市の妙厳寺というお寺の別院なのです。つまりここは神社ではなくお寺なのです。

しかし一般の参拝者にとっては「お稲荷さんはお稲荷さん」で構わないと思います。
ただ、どちらにしても、稲荷神社に必ず祀ってある狐(霊狐)は、あくまでも稲荷神の「お使い」で、稲荷神そのものではありませんから、そこのところは知っておいてください。

ところで、ここの神様は江戸時代、かの有名な名奉行・大岡越前が生涯の守護神としてお祀りしていたご尊像です。
赤坂一ツ木の大岡邸に祀られていたものを明治20年に現在地に移したということです。

江戸の町にお稲荷さんが多いのは、この大岡越前をはじめ、老中・田沼意次(おきつぐ)などが信仰し、邸内に稲荷を祀って、そのおかげで出世したといわれ、それを庶民がこぞってまねたことが理由といわれています。
また、江戸庶民が最も恐れた火事の防止にもご利益があると信じられていました。

赤坂の、しかも青山通り(国道246号線)に面した超一等地にある境内はそれほど広くありませんが、大岡越前御廟をはじめ子宝観音、弁財天、七福神、宇賀神王、叶稲荷、融通稲荷などさまざまな神様が祀られています。
お狐さまがワンサカ祀られており、境内はちょっとした異界です。

じつはダキニ天はインドでは「ダーキーニ」とよばれ、人の心臓を食べ、血をすする超ワル女夜叉だったのです。
仏教に取り入れられ、時間をかけて今の美しい女神の姿に変身しました。

お稲荷さんといっても、ここは立派な寺院ですから堂の中ではお坊さまが念仏を唱えています。もちろん神主はいません。ですからお願いする場合も手を合わせるだけです。パンパンと叩きません。

境内にはたくさんの稲荷社や幟が並んでいます。私はこの(お狐さんがうじゃうじゃいるような…というよりも、願を掛けている人達の念がこもっている)雰囲気が好きです。

これはそのうちの一つ「叶稲荷」。例のグラマー姉妹とは無関係。
むしろ「縁切り」にご利益があります。

ダキニ真天のお使い、青銅製の狛狐(狐は犬科の動物ではありますが)。これはかなり大きいものです。両手(脚?)をぐっと踏ん張って力強い姿ですね。

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